高校 黄→黒
初メールver.黄瀬 










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『また黒子っちとバスケできたし』

 なんてカッコつけて別れたはいいものの、

「あ〜〜〜〜っ、くろこっちぃ〜〜〜〜〜〜っ」

 一歩一歩と距離が開くにつれて、またしたい、もっとしたい、ずっとしたい、ずっと一緒にいたいと募る思いが膨れに膨れ、家に着いたときにはもう我慢できなくなっていた。

「でもここでまた会いに行っちゃたり、誘ったりしたら……」

 ひじょーに自分が情けないしカッコ悪いし、黒子っちには呆れられるし火神っちにはバカにされるだろう。
 ううっ、それだけは避けたいっ!
 泣き寝入りするしかないと落ち込む黄瀬の耳に、ふと携帯の着信音が聞こえた。
 着信音はいつもの音ではなく、特別な音。
 暫く聞いていなかった音。
 はっと、気付くと急いで携帯を取り出しディスプレイを確認する。
 一通のメールが受信されていた。

「……黒子っち……っ!」

 差出人は、さっきまで一緒にいた黒子テツヤ。
 全中の試合が終わった後、どんなメールを出しても電話をしても返って来なくて、いつの間にか諦めていた。忘れていた。
 その相手から、数ヶ月振りのメール。
 なんだろう、なんて書いてあるんだろう。
 妙に心臓がドキドキいって、手が振るえる。
 ……カチ、カチ。
 まさかこのメールも突然消えやしないだろうか。
 バカなことを考えながら、慎重にボタンを操作してメールを開く。
 件名は、「non title」。
 相変わらずでなんだかふと笑ってしまった。
 視線をずらして本文を見ると、


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今日は楽しかったです。
また、やりましょう

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 ……。
 スクロールしても、無いものは無い。
 反転しても、デコメじゃないから当然無い。
 ……これ、だけ?


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今日は楽しかったです。
また、やりましょう

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 ああ、でも。
 それでも、ほんと、相変わらずで。
 たったの二行、されど二行。
 ……今なら、返信してくれるかもしれない。
 前のように。
 前と同じように。

「……」

 カチ。
 返信ボタンを押して、カチカチと入力していく。
 オレも、楽しかったとまず件名に打ってから、



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また、ゼッタイっ!
やろうね黒子っち!
楽しみにしてるっス!!

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 思ったことをそのまま書き出して、送信ボタンを押した後。
 もっと書けばよかったとか、なんか「!」マーク多すぎたかなとか、絵文字入れなかったとか色々考えて、不安になった。
 ちゃんと届いただろうか。
 返信は、来るだろうか。
 携帯を握り締めたまま、黒子っちからのメールをまた読み返していると、鳴った。
 驚いて落としそうになった携帯を右手へ左手へとパスして、両手で掴む。
 早すぎると言えば早すぎる返信。
 いつも、三時間は待っていた返信。
 下手すると半日は忘れられていたこともあって、こんなに早い返信は、それも、あの時以来始めての返信メールは届いただけでも感動ものだ。
 どことなく熱くなる胸を鎮めて、メールを開いた。



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はい

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「……ぷっ」

 思わず笑った。
 たった二文字。されど二文字。
 彼らしい言葉で答えてくれたメール。
 数ヶ月振りのやり取りは、中学時代と全く変わっていないように思えて、すごく嬉しくなった。
 すごく嬉しくて嬉しくて、嬉しくて。
 それでもやっぱり不安で。



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また、メールしてもいい?

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 少し迷ってから、送った。
 返信はさっきよりも遅かったけれど、変わらない二文字。



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はい

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 今度送るときは、遊びに誘おう。
 バスケなんて、最高かも。
 ああでもその前に、また会いに行っちゃおうかな。
 色々考えて、今日はお休みメールで終わった。









おまけ というかラストに持ってきたかった話↓


 黒子っちとまたメールができるようになって、 舞い上がったオレは緑間っちにメールをした。
 返信は二文字。
 「死ね」だった。
 ……ヒドいっス












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黄瀬君がそこそこ繊細な話
仲直りメールはテツ君からってね