帝光 紫原と黒子
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「あのさぁ、なんでかなぁ」
もしゃもしゃとまいう棒を口に入れながら紫原は言った。
「すごーく嫌なんだよねぇ」
「ボクは君が物を口に含みながら喋るほうが嫌です。行儀悪いですよ、紫原君」
隣に座る黒子は紫原と比べるとかなり小さな指先にバスケットボールを乗せて回している。
折れないかなぁなんて紫原は横目に見て思う。
「嫌なら来なくても良かったんですよ」
「んー、まあね。でもみんな来るだろうし。そうしたらオレ、赤ちんに怒られんじゃん」
「そうでしょうか」
今日は休日だけれど、集まってバスケをしよう。
言ったのは黄瀬で赤司ではない。
「赤司君もそうですが、緑間君だって来るかどうかわかりませんよ」
「来るでしょ」
バリっと新しいお菓子を開けながら断言する。
そうでしょうかと納得のいかない黒子を横目に見て、紫原は思う。
絶対来るよ。
みんな集まる。
「だって、みんな好きだし」
「紫原君も?」
「あのさぁ黒ちん、いい加減にしてくれる?オレは嫌いって言ってんじゃん」
そう言うと「そうですか」と落ち込んだ声が返ってきた。
別に、自分がバスケ嫌いでもなんでもいいじゃないか。
なんでそう落ち込むのかわかんない。
「あー、やだなぁ〜」
ぐちぐち言ってる間にやっぱりみんな集まって、みんなでみんなが好きなバスケをやる。
仲間はずれみたいで一緒にやるのは凄く嫌だけど、やらないのはもっと嫌。
適当にみんなに混じってバスケしてる間もやっぱり、めんどうとかヤダって思ってて、やっぱり自分はバスケが嫌いなんだって再認識しただけだった。
やだなぁ。
沈んだ夕陽を見て、みんなと手を振り別れて、一人になって、また思った。
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紫→黒
「黒ちん、コレあげる」
「なんですか?」
「おいしいよ」
「お菓子ですか?ありがとうございます」
「うん」
「いただきます……もぐもぐ…、もぐ…もぐ…………なんですか、紫原君。視線が痛いです」
「ん。あのねー……あ、」
「はい?」
「あーあ、何で取っちゃったの?」
「なんのことですか?」
「クリーム」
「え、ああ。だって、不愉快ですし、恥ずかしいじゃないですか」
「せっかくクリームが顔に付きやすいお菓子だったのに、黒ちん空気読んでよ」
「紫原君に言われたくないです。というか、人を笑いものにしようとしないでください」
「もー、次はちゃんとしてよね」
「一体何の話ですか」
「ところでお菓子なんか持ってない?黒ちんが全部食べちゃうからオレの分無くなっちゃった」
「先に言って下さい。そうしたら残しておいたのに。ちょっと待ってください……はい、今はこれしか持ってませんが、どうぞ」
「んー飴かぁ〜、ま、いっか。ありがとう黒ちん」
「どういたしまして」
……まさかと頭を一瞬過ぎり考えた一連の行動理由はやっぱり違ったのだろう。
新たに手に入れたお菓子のお礼を素直に言って、顔をほころばせながら帰っていった紫原に失礼なことを思ったなと黒子はしなくてもいい反省した。
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バスケを好きな紫原に気付いているテツ君が好きです