**誰にでも見せる優しさが愛しい
「プレセア?」
顔をあげると先頭を歩いていた筈のロイドさんが私と目線を合わせていた。
「どうかしましたか?」
不思議に思って訊ねると、休憩しようと言った。
「何故ですか?まだ予定していた場所まで到着してません。もう少し歩いた方が」
「疲れたろ」ぎくりと体が強張ったのを感じた。
ロイドさんは気づいているのかいないのか、それにと続ける。「ジーニアスもちょっと疲れてるみたいだし、そろそろ昼も食べたいし、休憩しようぜ」
改めて前を見ると既にジーニアスは脱力したように座り込んでいるし、ゼロスくんもだるんと座ってコリンさんと戯れているしいなさんにちょっかいをかけている。
リーガルさんは鍋を取り出しながらうきうきとしているリフィルさんに苦笑いを浮かべながらなにか言っている。
ここで私だけなにか言っても意味はない。「……わかりました。では、薪を拾ってきます」
ここは森とは少し離れているものの、獣の気配は絶えず、先程も戦闘になったばかりだ。
安全のためにも、またこれから料理もすると言うことなので薪は必要だ。
しかし、やんわりと断られる。「いいよ。オレが行ってくる」
だから、ここにいてくれと言われたけれどもどう考えても一人より二人の方がいいはずだ。
「でも、二人で行った方が効率的です」
思ったように口にだすと、ロイドさんは首を振った。
「大丈夫。ほんとはあいつも休ませたかったんだけど、コレットも一緒だし、……プレセアは先生に見てもらってろよ」
視線を足に持っていかれ、やはり気付いていたのかと自分の足に視線を落とす。
「……すみません」
「いいって。でも、もっと早く言えよな」もっと早く言えと言われても、こちらが言う前に行動を起こされたのだからちょっと違うのではないかとも思ったけれど流石に口は挟まなかった。
「じゃ、オレは行くから」
「あの、ロイドさん。……ありがとうごさいます」ロイドさんは一瞬酷く驚いた顔をしたあと笑顔を返してくれた。
見送ったあと、私は少し前の戦闘で傷ついた足を言われた通り、リフィルさんから治療を受けた。
正直な話、この早鐘を打つ心臓をどうにかして欲しかったけれどそれは言えなかった。
「あら、プレセア」
「リフィルさん。すみませんが足を診てもらってもいいですか」
「ええ。……ちょっと、これはどうしたの?」
「先程の戦闘で少し捻りました」
「少しどころではないわね。……この腫れ方はちょっと酷いわ」
「すみません」
「いいえ。こちらこそ謝るべきだわ。あなた、ロイドが休憩しようなんて言い出さなければ言わなかったでしょう」
「……」
「まったく。こうなると、休憩を言い出したロイドに感謝しなくてはね」
「……はい」
「?プレセア、あなた熱もあるの?顔が真っ赤よ」
「!いっいえ、何でもありません!!」
「そっそう?」