※ロイドくんがロイドちゃんです
それでも良ければスクアーロ

 

 

 

 

 

 

**もう遅い

 

 

「ハニー。一緒に遊び行こーぜ〜」
「ゼロス!丁度良かった!!一緒に稽古してくれ!」

 正直な話、ロイドを初対面の時は本気で男だと思い、邪険に扱っていたゼロスは今までも後悔している。
 なにをと言えば、ロイドが女の子だという事実を知ったことを、だ。

「がくっ。……はに〜、色気無さすぎ」

 ディザイアンから身(エクスフィアか)を隠すため、育て親が性別を隠して育ててきたために男っぽい性格やら言動が自然になってしまったと言っていたり言われていたりする。
 オレからみればやんちゃなガキそのものであり、男っぽいなんてカワイイものじゃない。
 その上バカでお人好し、それから熱血漢ときた。

「そうか?結構派手だとおもってたけど」

 更に言えば色気がない上に天然過ぎる。

「いや、服の話じゃねーから」
 即座に真っ赤な上着をつんと引っ張るロイドにツッコミをいれるものの脱力するしかない。
 思いっきりタイプじゃないはずなのに、彼女に惹かれている自分が信じられないけれど、勝手に動く口と体によって現実に戻される。

「じゃあなんだよ、って重い!!」
「んー。ハニーイイ匂いがする」

 いつか、近いうちにオレの立場は激変するだろうに、わかっているのに、今以上の関係を密かに望んでいる自分がいて笑える。
 ロイドに名前を呼んで欲しい。ロイドに笑っていて欲しい。ロイドに隣にいて欲しい。ロイドに触りたい。
 こんなにも思ってるのに、この思いは、オレの願いを叶えてくれるわけではなく、日に日に苦しくなっていく。

「ゼロス?」

 ロイドが本当に男だったら、女だと知らなければ諦める以前の問題だったろうに、止まらない。

「はーいはい。稽古ね稽古。ヤリマスヨー。ほんっとお前はケーコが好きだよなぁ」

 いっそのこと全てを投げ出してロイドを拐ってどこか違う世界に行きたい。

「悪いか」
「べっつにー?」

 でも、そんなことできない小心者のオレは今日も願いをを叶えるために着々と種を撒く。

 

 もう、今更希望も恋も、遅いんだ。