リーガルとロイド

 

**他愛ある「冗談」

 

「リーガルって、『お父さん』みたいだな」

 ふと、ロイドは思ったことを口にした。
 落ち着きがあって、頭が良くて、背が高くて筋肉の盛り上がった逞しい体。
外見も内面も強く、ものすごく頼りになる。
 いろいろ偏ってはいるけれど、ほぼ理想の父親像がリーガルだったことにロイドは気付き、ポロリと口にした。

「ふむ……。個人的に、それは少し好ましくないな」

「え!?」

 リーガルはなにやら真剣に考え込むとこれまた真剣につい口から出た言葉に返答した。
 言外に、理想の父から息子には欲しくないと言われたロイドは何故かと目を見開き、顔を弾かれたように上げた。

「いや、まず断っておくが、別にロイドが嫌いなわけではないし、寧ろそういった意味でなら好ましく思っている。お前のような息子を持てればさぞかし日々が楽しいだろうし、私なら誇らしくも思う」

「さ……、サンキュー……」

 そこまで言われると照れるとロイドは頭を掻いた。

「だが、私はどちらかと言えば『恋人』として名乗りを挙げたいと思っているからな。『お父さん』は遠慮したい」

「ぶふっ!!!!」

「……気にするな。冗談だ」

 軽くショックを受けるくらい盛大に吹き出され、リーガルは弁解を入れた。

「……冗談いうにしても限度があるだろ」

「いや、冗談にもギャグにも限界はないだろう」

「そーゆーこと真面目に言わないでくれよぉー」

 項垂れたロイドにリーガルは、ふっと静かに笑みをこぼした。