**お父さんは心配性です?
世界再生の旅の一行は五人。内女性は二人だけである。
神子コレットと教師のリフィル。
しかし、どうもある一人にはそうと見えないのか勘違いしているのかなんなのか……。「駄目だ」
「だから、なにがダメなんだよ」先程から進展のない会話をしているのは傭兵、クラトスと神子の幼馴染みであるロイドだ。
ロイドの親友であるジーニアスはその様子を眺めているが、呆れの表情が浮かんでいる。「もう、ボク一人で行くよ?」
「なに言ってんだよ。荷物は多いんだぜ?オレも行くって。だいたい、オレが言い出したんだしさ」
「駄目だ」
「あんたいい加減しつこいぞ」
元々気が長い方ではないため、だんだんとロイドの眉間にシワがよっていくが、まるで動じない自称28歳。「ロイド、お前はまるでわかってないな」
寧ろ哀れみのこもったため息に危うく「いい加減にしやがれこのおっさん!!」とぶちきれそうになったロイドを止めたのはそのおっさんだった。
「お前は自分の可愛さに対して自覚が無さすぎだ。こんな真夜中に外を出歩いて万一があったらどうするつもりだ!!」
訂正しよう。クラトスはその場にいた皆を凍らせた。
「は……あ?」
真夜中。
といっても店終いにはまだ早い。「た……確かに、私も普通の子供たちだけで行かせるのは危ないと思うけれど、この子達なら問題ないわよ」
ましてここは町の中。
なんの危険があると言うのだとまだ首を捻っているロイドを置いて、悟いジーニアスと大人のリフィルは前半の言動は聞かなかったことにした。「そうだよクラトスさん。すぐそこの道具屋に行くだけだからすぐに帰ってくるし、大丈夫だよ」
「そんなに心配ならクラトスさんがロイドと行ってきたらどうですか?」コレットがにこやかに言えば、それでもいいけどと言うロイドの言葉を遮ってクラトスが怒号を上げる。
「神子!!なんてことをっ!!」
びくりと体を跳ねさせた子供組にクラトスは続ける。
「たしかに行きたいのは山々だがそこでロイドが誘ってきたらどうする!!ロイド自身覚えがなくとも私の理性は限界だ!!朝帰りでも良ければいくらでも
「ジーニアス。早くロイドと行ってきなさい。ここは私がなんとかするわ」
「先生、私も手伝わせてください!!」
「う……うん!行ってくるよ!!」
「今、なんかすげぇキモいこと言ってたよなぁ。気のせいじゃないよなぁ!!?」
「ダイジョブ!!気のせいだから」何事かを叫び続けるクラトスを置いて、ロイドとジーニアスは走り出した。
数分後帰ってきた時にはいつものひどく落ち着いたクラトスに戻っていてロイドとジーニアスは夢か幻かと思ったが、疲労感漂わせるリフィルたちを見る限り、数分の間に繰り広げられた戦いがを想像して思わず合掌した。