ヤンデルコレット

ヤンダロイド

深読みしなければ ノーマル?

 

 

 

 

 

 

 

 

**わたしとあなただけの世界

 

「こんにちわ」

 その笑顔は、酷く輝いて見えた。
 金色の長い髪に、澄んだ空よりも綺麗な青い瞳。
 それこそ、お話に出てくる天使のような人だった。

「誰?」

 初めてみる人だった。
 何故、自分に話かけてきたのかもわからなかった。
 ただ自分はここにいただけなのに……。

「私は、コレット。コレットって呼んで?」

 ニコニコと笑う少女の名前を誘われるように、なんの違和感もなく呼ぶと、一層その笑顔が輝きを増したように見えた。

「オレ、は……」
「ロイドだよ」

 一瞬言葉に詰まった自分にも驚いたけれど、名前を呼ばれたことにも驚いた。

「そうだけど、なんで知ってるんだ?」
「好きだからだよ」
「えっ!!」

 なんとも言えなくて情けなくも動揺している間に、コレットは手を握った。

「ロイドは?」
「えっ」

 いっそう、とろけてしまうような笑みを浮かべてコレットが言う。

「ロイドは、わたしのこと好き?」

 好きだよ。と、喉まで出て引っかかった。
 初対面の子だけれども、そんなに嫌な人ではないし、外見だけでも可愛い女の子で、どこにも嫌う要素はない。
 むしろコレットを嫌う人がいたら、それはその人の心に問題が有るだろうとさえ思った。
 でも、コレットの望む好きとオレの好きは、漠然に、違うものだと感じた。
 なにが、どう、違うのか。
 それは理解できなかった。
 だって比べられるものがない。
 ここにはコレットがいて、俺がいて、『   』があった――いた?――だけだ。
 『   』は、よくわからないけれど見ていると酷く苦しくて、悲しくて、辛すぎて、気持ち悪くなるから、よく見れない。
 たぶん、これが嫌いなら、コレットは、好き。

「……ロイド?」
「ぇ、あ、ごめん」

 再度催促されて、頷いた。

「……うん。好き、だよ」

 とても幸せそうな、花さえ周りに飛んでいるように見える笑顔で、コレットが抱き着いてきた拍子に喉が急速に乾いていくのを感じた。