微妙な二人 **せめて耳に掛けてあれば… 「さて……」 どうしたものか。 肩に乗った艶やかな黒い頭を見ながら、何故こんなにも苦しそうな体勢で眠れるのかと不思議に思う。 「おいコラ肩貸せやコノヤロー」 小悪党のような台詞使いの癖に、その内容たるや些細なもので呆気に取られながら承諾したのは間違いだった。 「……はぁ……」 大変至極残念なことに、宵闇色に隠された顔はこの角度からはどうやっても見えなかった。