下町時代

ヤマナシオチナシいつものこと←

 

**僕だけが知る君の癖

 

「空が高いね」
「ん、あぁ……」
「ユーリ?」

 ぼんやりしていたユーリに声をかけると「悪い、なんでもない」と返された。

「なんでもないって、なにかあったの?」
「どうしてそうなるんだよ」
「僕は君に謝られるような会話をした覚えがないからね」
「そーかよ」

 オレはただ、お前の話聞いてなかったから謝っただけだといってユーリは歩き出した。

「ホントにそれだけ?」

 フレンは半歩駆けるようにユーリの横に並び、次いでゆっくりと歩調を合わせて歩き出す。

「それだけ」
「ふーん……」

 ふいっと顔を背けて素知らぬ顔をするユーリにフレンは気付かれないように薄く笑った。