百合

女体化

デュクユリ

デュークもユーリも先天的女性

ED後

中途半端のせいでタイトルとの関係が薄い


オケですか?








**秘密




 オレ達には共有の秘密がある。
 女であるということ。
 背が高かろうが、声が低かろうが、胸が無かろうが、女。
 オレは自分から女であることを捨てた。
 あまりにも女として欠けているものが多かったから。
 意識しないようにした。
 男として振る舞い、男として行動した。
 オレが女であることはフレン始め下町の昔馴染み連中以外誰も知らなかったし、教えたくも知られたくもなかった。
 旅を始めてからも、誰にも悟られること無かった。
 ザウデから落ちるまで。
 ザウデから落ちた時、救ってくれたのはデューク。
 不意に負った傷の手当てをしてくれたのも、デューク。
 バレるのは必須だった。
 しかし、同時にデュークは明かし、教えてくれた。
 いままで男だと思っていたデュークもまた、女だったのだと。
 オレとは違い、デュークは生まれが特殊だった為に男としての生活を強いられたと言っていた。
 既に家は無くとも、そう生きることを決められていると。
 だから、これは二人だけの秘密。
 オレとデュークが女だってことは、秘密。
 オレの秘密は一部には知られてるけど、二人の秘密なんだ。

「ユーリ、」
「なんだ?」

 同じ女だから、だろうか、よくわからないが、旅を止めてからデュークと一緒にいることが多くなった。
 同じ女で、皆には秘密だから、安心できる同じ同士で寄り添ってるのかもしれない。
 何をするわけでもなく、他愛ない会話に興じて時間を潰す。
 デュークの隣は心地よかった。

「……頼みが、あるんだ」

 デュークもそうかはわからない。
 けれどデュークはいつも些細なことをオレに望む。

「なに?」

 些細なこと。
 手を繋いで欲しいとか、寄り掛かってもいいかとか。
 だから、自惚れる。
 デュークはきっとオレにだけ甘えているんだと。
 オレだけがこんなデュークを知っているんだと。
 ――長く男として過ごしていたせいかもしれない。
 ほんとうに、その種類の感情かはわからない。
 けど、今一番、好きなのは――。

「ユーリの、……その、……」
「ん?」

 言い淀むデュークに、可愛いなと思う自分はおかしいのだろうか。
 抱き締めたいと思う自分はおかしいのだろうか。
 キスしたいと思う自分はおかしいのだろうか。
 どこからどこまでがおかしいとか、おかしくないとか、よくわからない。
 でもたぶん、好き、だから、これはオレだけの秘密。
 デュークにも――、

「ユーリの……、胸、……触りたい……」
「――え?」

 不安気に、震えた声で言うデューク。
 驚いた。
 驚いたとしか、頭が回らない。
 思わず自分の胸に手を当てた。
 若干の脂肪は付いているものの、女性らしいとは言えない自分の胸。
 胸元を開けていても、他人には僅かな膨らみでうっすらと影になったそこは鍛えられた胸筋で出来た影にすら見られる程。

「駄目……、か?」

 何故?

「…………いい、よ」

 浮かぶ疑問より先に口から出たのは承諾だった。
 あんまりにも、デュークが不安気に言うのだ。
 今にも泣くんじゃないかとさえ思う程。

「……」

 ほっと緩んだデュークの表情に、こっちもほっとする。
 と、同時に心臓が脈を早めた。

「ぁ、のさ、」
「……なんだ」
「あの、見てわかってるだろうけど……オレ、無いから、あんま、触っても……」

 自分で言うのもなんだが、ただの、一掴みもない肉の塊は触っても、なんの感慨もなにも無いんじゃないかと思う。
 そんなものに触る価値だとか意味だとかなんてないんじゃないか。

「……触っても?」
「……」

 デュークはオレの言葉を繰り返したが、それが続きを促しているわけではないことは、胸元にそっと掲げられた手を見てわかった。
 オレはなんとも言えず、ただ、頷いた。