優しいデュークと強がりながらも甘えるユーリ









**小さな雨が止むまでは




「雨、」

 ぽつりと地面を濡らした雫に、空を見上げて言った。

「降ってきたな」

 青年に言うと、「知るか」と素っ気なく返されてしまった。
 しょうがないなと息を吐いて、青年を抱きとめる腕の力を強めた。

「濡れないようにしないと」
「じゃあ、離せよ」
「雨が止んだらな」

 肩に青年の頭を押し付けるように撫でると「バカじゃねーの」と罵倒された。
 それもそうかと思いながら、空を見上げながら時折真直ぐな黒髪を梳き頭を撫で続ける。
 それ以上青年に嫌がる素振りはなく、降り始めた雨に一人服を濡らした。