ラブラブすぎて別人おけ?
付き合ってる二人


**視奪



 鋼が宙を軽やかに舞った。

「……すっげぇー……」
「ふむ……」

 引き抜いた剣を鞘に戻すと、デュークはそれをユーリに返した。

「なかなかの業物だな。大事にするといい。…………どうした」

 ぼうっと呆けているのか、なかなか受け取らないユーリに問うと、ハッと目を見開き慌ててその手から剣を奪った。

「ああ、悪い悪いっ!」

 手に持つと同時に、今度はカチンと固まる。

「……ユーリ?」
「ぅ、……いや、なんでも……」
「ないようには見えんが?」

 何故か顔を赤らめていくユーリ。
 あまりの挙動不審にユーリの出方を見守っていると、観念したのか頭を抱えて唸った。

「いや、なに……、型がすっげぇキレェだったから……なんつーか、な」

 見惚れた。
 顔を隠すようにあらぬ方を向いたユーリに、デュークははてと頭に疑問符を浮かべた。

「ただ数回振っただけなのにか」
「いや、あれでも充分様になってたよ……。なんか、剣舞みてる気分になった」

 意味もなく両の手の内にある柄やら鞘やら飾りを弄るユーリの様子に、ふと言葉が出た。

「……見るか?」
「は?」

 きょとんと目を丸めたユーリの手から剣を今度はデュークが奪い握り込む。

「ま、待った!お前がすんのか!?」
「他に誰がやる」
「待て待て待てっ、んなことしたら……っ!」

 わたわたと止めにかかったユーリにスラリと引き抜かれた剣先が突きつけられ、逆に動きを止めらた。
 刹那、刃は風を切り、軽々と扱われる。

「幾らでも、その眼に私を刻むといい」

 間もなく始まった白銀の遊舞に目を奪われる他無かった。